外壁のチョーキング(白亜化)現象とは

塗膜(塗装の膜)が劣化して粉状になる現象

チョーキング(白亜化)とは、外壁や屋根などの塗膜(塗装の膜)が劣化して粉状になる現象です。

 

顔料とは塗料に色を付けている素材で、外壁にチョーキングが起こる原因は、経年劣化によって塗料から顔料が分離するからです。

 

この状態を数年単位で放置すると外壁の下地材が劣化しやすくなります。

チョーキングが発生しているということは、塗料が劣化している証拠なので、外壁を保護するという塗料本来の役割が発揮されていないため、紫外線や風雨などから下地材を守れなくなります。

 

塗装が剥がれそうな段階まで劣化が進んでしまった場合は、早めに外壁を塗り替えるようにするのが、大切なお家を長持ちさせる方法です。


外壁塗装をおこなうべき劣化のサイン

外壁の色あせ

■軽度な塗装の悲鳴(低)

外壁塗膜に目立った劣化が見られなくとも、外壁が当初より色あせをしている場合は、塗り替えを検討したほうがよいでしょう。

 

外壁の色あせは塗膜劣化が始まっている証拠でもあります。そのためこの時点で少し気をつけて経過を見る必要があります。

 

早急に塗り替えをおこなう必要はありませんが、塗り替えの目安の一つとして判断し、「劣化してしまう前に外壁や屋根を塗装し直す」というのが重要です。

 

塗料によって変わりますが6~8年ぐらいの間隔で塗り替えると長期的に綺麗な状態が保てますの。

チョーキング(白亜化)

■塗装を勧めるタイミング(中)

チョーキングが発生する時期は明確には決まっていませんが、こちらは使用する塗料の耐用年数によっても異なってきます。

 

チョーキングが発生する時期の目安としては、新築また前回の塗替えリフォームの7〜15年後に症状が現れてきます。

過去の事例から、塗料自体の耐用年数の1〜2年前にチョーキング現象が発生するケースが多いです。

 

この7〜15年というのは、一般的に使用することの多いシリコン塗料における目安となります。

耐用年数が15~20年の塗料であれば、チョーキングは18年前後を目安として現れてきます。

コーキング材ヒビ割れ

■塗装を強く勧めるタイミング(高)

外壁のひび割れを補修したり、外壁パネルの目地(継ぎ目)を埋めたりするペースト状の素材をコーキング材またはシーリング材と呼び、外壁工事では欠かせない素材となっています。

 

外壁パネルの継ぎ目や窓のサッシ回り、吸気口など、コーキング部分が劣化して亀裂が生じていることがあります。

このコーキング材が劣化している場合は、「増し打ち」や「打ち替え」をおこない、目地部分からの雨水の浸入を防ぐ必要があります。

 

特にこれを放置してしまうと雨水が壁内に侵入し、建物構造上主要な部位を腐食し、致命的な欠損につながります。


塗料の種類ごとのおおよそ耐用年数

 耐用年数が長い塗料としては「フッ素塗料」と「無機塗料」があります。

フッ素塗料は耐用年数が15〜20年程度、無機塗料なら最長で22年程度です。

 

チョーキングのせいで頻繁に塗り替えを行いたくないお客様にはフッ素塗料や無機塗料をおすすめいたします。

 

また外壁にチョーキング現象が起きにくいようにする予防方法として、耐用年数が長い塗料を使うことと、優良な工事業者を選ぶこと以外に、外壁塗装完了後にさらにクリヤー塗装(クリア塗装)を施工する方法もございます。

 塗装の種類  耐久年数
 ウレタン塗装  6 ~ 10年 程度
 シリコン塗装  8 ~ 15年 程度
 フッ素塗装  12 ~ 15年 程度
 無機塗装  20 ~ 22年 程度

「クリア塗装」で外壁の色や柄を保護!

外壁のデザインを維持したまま、外壁の保護を兼ねて塗装を行いたい方におすすめの「クリア塗装(クリアー塗装)」があります。またつや消しのクリア塗装もございます。

 

クリア塗装は色つきの塗料を使った塗装とは違い、外壁の色や柄を保ちつつ塗装を行えるのが特徴です。

またクリア塗装の中にはUVカット効果のある塗料もあるので、通常の塗装完了後にさらにクリア塗装を施し、外壁材の耐久性を高めたり劣化を起きにくくしたりする役割があります。

 

全ての外壁材がクリア塗装に適しているわけではありません。

外壁を守るにはお客様の外壁材に合った適切な塗料を選ぶことが重要なので、工事をご検討いただくタイミングでご相談となります。

塗装とセットで施工

通常のメンテナンス塗装とセットで施工することをおすすめいたします。

 

より長く艶と撥水を保つために、UVカット効果のあるクリア塗料で外壁材の耐久性を高めることも可能です。

 

艷やかなご自宅を長く維持するためのコーティングになりますので、内部構造に及ぶ保護にもつながってきます。

 

また日々過酷な状況にさらされている外壁に施すことで、チョーキング現象の発生を抑制させる効果があり、劣化を起きにくくしたりする役割を果たします。

デザイン性の高い壁に

クリア塗装に適しているのが、デザイン性の高い最近のサイディング外壁にもおすすめです。近年では外壁デザインにこだわった住宅も多く、意匠性を保ちつつ塗装を行いたいというお声も増えております。

 

サイディングもさまざまな種類がありますが、セメント質と繊維質を主原料とした窯業系サイディングが約8割のシェアを占めております。

 

レンガ調やタイル調などデザインが豊富なので、外壁の色や柄を生かしたままクリア塗装で保護ができるため、意匠性を保つクリア塗装はおすすめです。

モルタルの外壁に

住宅の外壁材として長く使われてきたのがモルタル外壁で、昭和の時代には多くの住宅がこの外壁を使っています。

 

モルタルとはセメントに砂と水を練り合わせたもので、外壁の表面に塗って仕上げていく壁です。

サイディングの外壁に使われることの多いクリア塗装ですが、モルタル用のクリア塗料もあるので、艶がなくなった外壁に光沢を与え、塗膜表面のキズを目立たなくすることも期待できます。

 

クリア塗装はモルタルの自然な風合いを残しながら、しっかりと保護したいというお客様にもおすすめです。